ABOUT

黒魔術およびその思想を背景に持つ品々を取り扱う場である。
扱うのは恐怖や願望を煽るための道具ではなく、
意志・選択という人間の内側にある構造と向き合うための媒介である。

「残月」とは、満ちることも消えることもせず、
夜の境界に留まり続ける月を意味する。
終わったはずの感情、断ち切ったはずの縁、
まだ言葉にならない欲望――
それらが完全には消えきらず、残っている状態を象徴している。

エリファス・レヴィが遺した
象徴魔術と契約思想を下敷きに、
魔術を神秘や奇跡ではなく、
意志が現実に干渉するための構造として再解釈している。

取り扱う品は、アクセサリーや護符といった、
日常に溶け込む形を持ちながらも、
選ぶ者の想念を投影し、定着させるための象徴を内包している。
それらは力を与えるものではない。
使う者自身の意志を映し出すための、静かな鏡である。

黒魔術とは、他者を支配する技法ではなく、
欲望と責任の均衡を引き受ける行為だ。
結果は保証されない。
だが、覚悟をもって選ばれた意志は、
確かに現実の振る舞いを変えていく。

ここは軽やかな願掛けの場ではない。
自らの選択を引き受ける者のための、
静かな入口である。

月が満ち、欠け、なお残るように。
必要な者のもとへ、
必要な象徴だけが、静かに届くことを願う。